葬儀の種類・準備
一般葬とは|特徴・費用の目安・向くケース
目次
結論
一般葬とは、家族や親族のほか、友人・知人・仕事関係の方まで広く参列を受け入れて通夜・告別式を行う従来型の葬儀です。50名以上の会葬では、葬儀社への費用でおおよそ120〜200万円が目安で、お布施は別途必要です。多くの方にお別れいただける一方で準備の負担もあるため、故人の交友関係やご家族の希望に合わせて選ぶことが大切です。
一般葬とは、家族や親族だけでなく、友人・知人・ご近所・仕事関係の方など、広く一般の参列を受け入れて行う従来型の葬儀です。近年は家族葬を選ぶ方も増えましたが、故人の交友関係が広い場合や、地域のつながりを大切にしたい場合には、今も一般葬が選ばれています。このページでは、一般葬の特徴・費用の目安・向いているケースを、順を追ってていねいに見ていきます。
一般葬とはどんな葬儀か
一般葬とは、通夜と告別式(葬儀式)の二日にわたって行い、参列者の人数に上限を設けない葬儀形式です。故人と縁のあった方に広くお別れの機会を持っていただくのが特徴で、日本で長く行われてきた基本的な形といえます。
具体的には、一日目の夜に通夜を行い、僧侶などの宗教者による読経のあと、参列者が焼香してお別れをします。二日目には告別式を行い、出棺・火葬へと進みます。参列者は、家族・親族に加えて、友人、ご近所、勤務先や取引先の方など多岐にわたることが一般的です。
家族葬が「家族や親しい方だけ」に参列を限るのに対し、一般葬は「参列したい方を広く受け入れる」点が大きな違いです。訃報を受けて弔問に訪れる方を断らずにお迎えできるため、故人とのつながりを大切にする見送り方だといえます。
一般葬の費用の目安
一般葬の費用は、参列者が多いぶん、家族葬や一日葬よりも高くなる傾向があります。まず、この条件での目安を見てみましょう。次のボックスは、一般葬・会葬50名前後の条件で試算したものです。お布施は葬儀社への費用には含まれないため、別枠で表示しています。
この条件での葬儀費用の目安
- 前提条件
- 一般葬
- 会葬 61〜100名(約80名で試算)
- 全国の目安
葬儀社に支払う費用の目安(お布施を除く)
1,560,000円〜2,700,000円中央値 2,130,000円
葬儀社への費用とは別のお金です
お布施の目安(別途)
25〜50万円
お布施は宗教者への謝礼であり定価はありません。地域・寺院との関係により大きく異なります。
※ 料金マスタに基づく概算です。式場・安置日数・搬送距離・地域の慣習などにより 実際の金額は変わります。正確な費用は複数の葬儀社の見積もりでご確認ください。
上のように、一般葬では葬儀社に支払う費用でおおよそ120〜200万円が一般的な目安です。金額の幅は、式場や祭壇のグレード、参列人数、地域の慣習などによって変わります。ここで示しているのはあくまで目安ですので、正確な金額はご自身の条件で見積もりを取って確認してください。
費用の内訳
一般葬の費用も、大きく「基本費用」「変動費用(料理・返礼品)」「実費」に分けて考えると分かりやすくなります。下の図は、費目ごとの金額の目安を横バーで示したものです。
一般葬の費用内訳の目安
全国の目安(お布施は含みません)
- 基本料金(式一式)1,000,000円〜1,900,000円
上記+一般参列対応・受付設営
- 料理・返礼品(約80名分)560,000円〜800,000円
会葬人数に応じて増減する変動費です。
※ 概算です。実費(火葬料・式場使用料など)は自治体・施設により異なります。
基本費用は、祭壇・棺・搬送・安置・式場使用料・スタッフの人件費など、葬儀の運営そのものにかかる一式です。一般葬では参列者が多いため、式場も広めになり、受付の設営や案内スタッフの体制も整える必要があります。
変動費用は、通夜振る舞いや精進落としといった料理、会葬御礼や香典返しといった返礼品で、参列者の人数に応じて増減します。一般葬は参列者が多いぶん、この変動費が家族葬より大きくなりやすい部分です。人数が読みにくいときは、見積もりの段階で「何名分で計算しているか」を確認しておくと、当日の増減に落ち着いて対応できます。
実費は、火葬料やドライアイス代など、実際にかかった分を精算する費用です。これらが基本料金に含まれるのか別途精算なのかは葬儀社によって異なるため、見積書で確認しておきましょう。
お布施は別枠で考える
費用を考えるときに気をつけたいのが、お布施は葬儀社に支払う費用には含まれないという点です。お布施は、読経や戒名をいただいた宗教者へお渡しする謝礼で、葬儀社の見積もりとは別のお金です。前掲の費用ボックスでも、お布施は破線で囲んだ別枠として表示し、葬儀社費用とは合算していません。
そのため「葬儀社の見積もり=葬儀にかかる全額」ではありません。総額を考えるときは、葬儀社への費用にお布施を足して見積もっておくと安心です。お布施の金額は宗派・地域・お付き合いの深さによって幅がありますので、お布施の相場もあわせてご確認ください。菩提寺がある場合は、失礼のない範囲でお寺に直接目安をうかがってもかまいません。
家族葬など他の形式との費用比較
一般葬がどのあたりに位置するのかは、他の形式と並べて見るとわかりやすくなります。次の図は、直葬・一日葬・家族葬・一般葬それぞれの費用の目安を並べたものです(いずれもお布施は含みません)。
形式ごとの費用の目安
全国の目安・会葬 約80名で試算(お布施は含みません)
直葬・火葬式
通夜・告別式を行わず火葬のみ。参列は近親者のみ。
20〜45万円
含まれるもの:搬送・安置・棺・火葬手続き代行
一日葬
通夜を省き、告別式と火葬を一日で行う形式。
101〜170万円
含まれるもの:上記+式場・祭壇・告別式運営
家族葬
家族・親しい方だけで通夜・告別式を行う形式。
111〜175万円
含まれるもの:上記+通夜運営
一般葬
一般の参列を受け入れ、通夜・告別式を行う形式。
156〜270万円
含まれるもの:上記+一般参列対応・受付設営
※ 概算です。お布施は形式ごとに別途かかります。詳しくは各形式の目安と あわせてご確認ください。実際の費用は葬儀社の見積もりでご確認ください。
こうして並べると、参列の規模や式の内容によって費用感が段階的に変わることがわかります。一般葬は費用としては大きくなりますが、そのぶん多くの方にお別れいただけます。費用の大小だけで選ぶのではなく、どのようなお見送りをしたいかを軸に考えるのがよいでしょう。
下の表は、一般葬と家族葬のおおまかな違いを項目ごとに並べたものです。金額はいずれも目安で、地域や式場によって変わります。
一般葬は変動費が増えやすい一方で、香典収入も多くなる傾向があります。実際のご負担は総額の大小だけでは決まらないため、香典と香典返しを含めた収支の全体像で見ておくと、より落ち着いて判断できます。家族葬の費用を詳しく知りたい方は、家族葬の費用と内訳もあわせてご覧ください。
一般葬の特徴(メリットと留意点)
一般葬には、この形式ならではの良さと、あらかじめ知っておきたい点があります。どちらが良い・悪いということではなく、ご家族の状況に合うかどうかで考えるのが大切です。
一般葬のメリット
- 多くの方にお別れいただける:故人と縁のあった方が弔問に訪れ、最後のお別れをする機会を持てます。参列を望む方を断らずにすみます。
- 後日の弔問対応が少なくなる:葬儀に多くの方が参列するため、葬儀後に個別に弔問を受ける負担が比較的少なくなる傾向があります。
- 香典収入が見込める:参列者が多いぶん香典も集まりやすく、費用負担の一部を補う役割があります。
- 地域や職場のつながりに沿う:地域の慣習や職場の弔意を大切にしたい場合、周囲の理解を得やすい形式です。
一般葬の留意点
- 費用が大きくなりやすい:参列者が多いため、料理・返礼品などの変動費が増え、式場も広めになります。
- 準備と当日の対応が多い:参列者の人数が読みにくく、受付や案内の手配、席の準備など、当日の対応が増えます。
- ご遺族の負担が集中しやすい:多くの参列者への挨拶や対応で、ご遺族が気を配る場面が増えることがあります。
これらの留意点は、葬儀社と事前によく打ち合わせることで、負担を和らげることができます。人数の見込みや受付の体制について相談しておくと、当日を落ち着いて迎えやすくなります。
一般葬が向いているケース
一般葬は、次のような場合に選ばれることが多い形式です。ご自身やご家族の状況に照らして考えてみてください。
- 故人の交友関係が広い場合:友人・知人・仕事関係など、お別れを望む方が多いと見込まれるとき。
- 地域のつながりを大切にしたい場合:ご近所や町内会など、地域の弔意を受け入れたいとき。
- 参列を断ることに気が引ける場合:訃報を聞いて弔問に訪れる方を、広くお迎えしたいとき。
- 従来の形で見送りたい場合:これまで参列してきた葬儀と同じ形で、故人を見送りたいと考えるとき。
反対に、ごく親しい方だけで静かに見送りたい場合や、高齢のご遺族の負担をできるだけ抑えたい場合には、家族葬や一日葬が選ばれることもあります。形式に優劣はありませんので、故人がどのような見送りを望んでいたか、ご家族が何を大切にしたいかを軸に選んでいくとよいでしょう。
一般葬を選ぶときに考えておきたいこと
一般葬を選ぶ場合は、参列者の人数をある程度見込んでおくことが、準備をスムーズに進めるうえで役立ちます。故人の交友関係や勤務先、地域とのつながりを思い返しながら、おおよその規模を家族で話し合っておくと、式場の広さや料理・返礼品の手配が立てやすくなります。
また、香典を受けるか辞退するかも、早めに方針を決めておきたい点です。一般葬では香典を受けることが多いですが、返礼の手間を考えて辞退する家族もあります。地域の慣習やご家族の考え方によって選べますので、案内状の準備の前に決めておくと落ち着いて進められます。
葬儀の費用や形式に迷うときは、時間に余裕のあるうちに複数の葬儀社へ事前相談や見積もりを依頼しておくと、内容を比べながら落ち着いて選べます。多くの葬儀社では、生前の段階でも無料で相談に応じています。誰が費用を負担するかで迷う場合は、葬儀費用は誰が払う?もあわせてご覧ください。
よくある質問
Q. 一般葬とはどんな葬儀ですか? 一般葬とは、家族や親族のほか、友人・知人・仕事関係の方など、広く一般の参列を受け入れて通夜と告別式を行う従来型の葬儀です。参列者の人数に上限を設けず、故人と縁のあった方にお別れの機会を持っていただく形式です。
Q. 一般葬の費用はどれくらいですか? 50名以上の会葬を想定した場合、葬儀社に支払う費用でおおよそ120〜200万円が一般的な目安です。式場や祭壇のグレード、参列人数、地域によって幅があります。お布施はこれとは別に必要です。
Q. 一般葬と家族葬はどちらを選べばよいですか? どちらが良いということはなく、故人の交友関係の広さやご家族の考え方によります。多くの方に見送っていただきたい場合や、参列を望む方が多いと見込まれる場合は一般葬が向きます。静かに見送りたい場合は家族葬が選ばれます。
まとめ
一般葬とは、家族・親族だけでなく友人・知人・仕事関係の方まで広く参列を受け入れて行う従来型の葬儀です。多くの方にお別れいただける一方で、費用や準備の負担は大きくなりやすい形式です。葬儀社への費用の目安は50名以上でおおよそ120〜200万円で、お布施は別枠で考えます。費用の大小だけでなく、故人の交友関係やご家族の希望を軸に、納得できるお見送りの形を選んでいくことが大切です。ご自身の状況に合う目安は、無料の費用シミュレーターでも確認できます。
編集方針:この記事は、おわりじたく編集部が公的機関や葬儀業界の公開情報に基づいて作成しています。費用の目安は一般的な水準を示すもので、実際の金額は地域・式場・プラン内容・宗派によって変わります。
免責事項:本記事は情報提供を目的としたもので、特定の葬儀社やサービスを推奨するものではありません。税務・法律に関わる個別の判断は行っていません。正確な費用や制度については、複数の葬儀社の見積もり、お住まいの自治体、専門家にご確認ください。
よくある質問
一般葬とはどんな葬儀ですか?
一般葬とは、家族や親族のほか、友人・知人・仕事関係の方など、広く一般の参列を受け入れて通夜と告別式を行う従来型の葬儀です。参列者の人数に上限を設けず、故人と縁のあった方にお別れの機会を持っていただく形式です。
一般葬の費用はどれくらいですか?
50名以上の会葬を想定した場合、葬儀社に支払う費用でおおよそ120〜200万円が一般的な目安です。式場や祭壇のグレード、参列人数、地域によって幅があります。お布施はこれとは別に必要です。
一般葬と家族葬はどちらを選べばよいですか?
どちらが良いということはなく、故人の交友関係の広さやご家族の考え方によります。多くの方に見送っていただきたい場合や、参列を望む方が多いと見込まれる場合は一般葬が向きます。静かに見送りたい場合は家族葬が選ばれます。